外資系航空会社向け 目を引く英文履歴書のオブジェクティブの書き方 そのまま使える例文

あなたの名前や住所などの連絡先の次に、英文履歴書において何よりも一番初めに書くのが、このObjective(応募する目的や職種)と呼ばれる項目です。ここでは、外資系の航空会社の客室乗務員(flight attendant)に応募するために用意する、英文履歴書に書くオブジェクティブの魅力的な書き方の説明と、そのまま使える例文をご紹介します。

記事の内容/目次

  1. なぜ履歴書のオブジェクティブが大事なのか
  2. 客室乗務員未経験で応募の場合のオブジェクティブの書き方
  3. そのまま使えるオブジェクティブの例文

 

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なぜ履歴書のオブジェクティブが大事なのか

英文履歴書で、なぜObjectiveの項目が大事なのか?それは、「一般的なクロノジカルレジュメの書き方」の記事でも少し説明していますが、履歴書を受け取った採用担当者が、まず一番初めに目にする場所だからです。ただ、これは考えてみれば至極当たり前の話で、ここでは外資系エアラインのフライトアテンダントを目指す場合には、この項目が他の一般企業を受ける場合以上に、更に重要になってくるということにフォーカスして説明したいと思います。

相変わらず根強い人気の職種である客室乗務員、これが外資系の航空会社になると、さらに狭き門となっています。特に人気のエアラインともなると、応募者の数も非常に多くなり、採用担当者が一人の応募者の履歴書に目を通す時間は、平均で6秒と言われています。そうなってくると、最初のこの項目が、どれだけ重要ポイントになってくるかは自ずと想像がつくと思います。

オブジェクティブは、その履歴書の目的を表している項目で、あまり長くならず、シンプルに要点をまとめるのが通常は良いとされています。よくあるのが、何日付けの何の広告に載っていた募集広告の何々の職種に応募します、といった内容です。これにもうちょっと修飾して、私の○年の△△の経験を活かせる、などと加える人もとても多いです。

でも、それだけだと競争率の高いこのエアライン業界、貴重な6秒の中の1秒弱を使った後、すぐ下に目が行ってしまいます。もちろん、職歴部分を読んで、あなたが何をしてきた人物なのかを知ることも担当者にとっては重要なので、はっきり言ってどこも手は抜けないです。ですが、例えあなたの履歴がどんなに素晴らしくても、オブジェクティブがつまらないものであれば損をします。

ここで、書店で本を買う時のことを思い浮かべていただければ分かりやすいと思いますが、やはり本を選ぶ場合、何よりも先に本の題名を見てから手に取りますよね?本の題名/タイトルを見て、表紙に書かれたサブタイトルやコピーを読んで、目を引いた、興味を持った、何が書かれているんだろう?、または面白そうだなと思い、そこで初めて手にとって中をパラパラ、、、というのが人間の行動フローの鉄板であると思います。本のタイトルを見て、さして興味を引く内容でない場合は、その本を手にとることも、今後読むこともおそらくないでしょう。

あなたのセールスレター、あなたのパンフレットである、英文履歴書の一番最初に書かれたオブジェクティブの内容がとても魅力的であれば、担当者の見る目も、それ以降の項目を読む時の担当者の気の入れ方も、きっと違ってくるはずです。

 

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客室乗務員未経験で応募の場合のオブジェクティブの書き方

エアラインの客室乗務員という仕事は特殊です。応募者はシンプルに分けて2種類、現役フライトアテンダントまたは経験者の応募か、全くの未経験の応募者です。新卒が応募する時期でなく、不定期採用の外資系エアラインで募集がかかった場合は中途採用という形ですので、当然ですが現役フライトアテンダント、またはフライトアテンダント経験者にはとても有利です。経験者の方達は、オブジェクティブの欄に、〇〇エアラインでの○年のフライトアテンダントの経験と○000時間の飛行経験を活かして、云々と、担当者の目を引くとても魅力的なオブジェクティブが書けます。

但し、全体の数からいうと、未経験の方の応募の方がはるかに多いと思われますので、ここでは未経験応募の場合のオブジェクティブについてお話します。まずは、フライトアテンダントの経験はなくとも、フライトアテンダントとして働くのに活かせるスキルや経験を履歴書の中に強調して盛り込んでください。社員として働いた職歴のみならず、アルバイト、ボランティア、学校で学んだことや専攻、真剣に取り組んでいたサークル、はては趣味や資格でも構いません。客室乗務員として働く上でのスキルとして役に立ち、採用者の目に止まるものには、以下のようなものがあります。

  1. サービス業の経験(どんな業界でも構いません。ボランティアやバイトでも可。)
  2. 語学力(英語力、または他の第二外国語もあるとさらに良いです。)
  3. CPRの資格、看護系の資格、秘書検定、手話検定など。

上記内容を織り込めるだけ織り込んで履歴書を仕上げ、そして大事なオブジェクティブをそれにそって書きます。書く時の一番のポイントは、客室乗務員として大きく貢献してくれそうな人物に聞こえるような文を書くことです。この人良さそう、と担当者の目を引く、面接のチャンスをもらえるようなオブジェクティブを考えましょう。「何日付けのJapan Timesに載っていた、貴社のフライトアテンダントの職に応募します。」の一行では絶対ダメです。

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そのまま使えるオブジェクティブの例文

以下に例文を5つ紹介します。内容が合えばこのままでも、または自分にあったように部分的に書き換えたりしてご利用下さい。どれもが非常に魅力的な人物に聞こえるオブジェクティブです!

例文1:
Hardworking, reliable, CPR certified professional seeks a Flight Attendant position with United Airlines. Skilled at creating outstanding customer satisfaction using 3 years of customer service experience along with excellent understanding of safety and comfort procedures.

訳と解説:
勤勉で堅実な、CPRの資格を所有したプロフェッショナルが、ユナイテッド航空での客室乗務員の仕事を求めています。 安全性と快適さへ手順をこの上なく把握しており、3年間のカスタマーサービスの経験を活かして、卓越した顧客満足を生み出すことに熟練しています。

このオブジェクティブはCPRの資格とカスタマーサービスの経験のある方用に用意しました。経験年数等を入れ替えてこのまま使えます。英文履歴書は第三者の説明をしているような客観文でまとめ、アクション動詞を用い、「私は」にあたる「I」を使いません。よって、上のような不思議な文章になるわけですが、ここでは自分のことをprofessionalと表現しています。これは職業人、プロ、熟練者、のような感じです。

例文2:
Associate of Science degree graduate with strong interpersonal skills looking for a Flight Attendant position with American Airlines. Strengths include strong ability to offer a courteous and comfortable passenger experience. Works well in a team environment, but also able to take initiative and provide leadership.

訳と解説:
強力な対人関係のスキルを持つ、科学の準学士号を持つ者が、アメリカンエアラインでフライトアテンダントのポジションを求めています。 長所は、丁寧で快適な乗客体験を提供する強い能力、 チーム環境では上手く力を発揮し、同時に率先してリーダーシップを取ることもできます。

Associateの付いたdegreeは短大や二年生の専門学校を卒業した人が書きます。普通の四年生の場合は、Associate ofを取って使って下さい。ここには色々スキルは書かれていますが、具体的な仕事のことは述べられていないので、新卒の方でも使えます。但し、ここにあるような「対人関係のスキルがある」、「リーダーシップを取ることができる」という内容の裏付けを履歴書部分に必ず入れて下さい。部活でリーダーだった、バイトで○年ずっとサービス業をしていた、などがほしいところです。

例文3:
Enthusiastic “customer-first” individual looking for a Flight Attendant position with Singapore Airlines that utilizes strong multi-lingual and customer service skills.

訳と解説:
熱心な「顧客第一主義」の個人がシンガポール航空でのフライトアテンダントのポジションを探しています。強力な多言語能力とカスタマーサービスのスキルを活かせます。

これは語学力がある方に向いています。例文1でprofessionalと書いたところをindividualにしています。例文2では「短大卒が」としています。このように主語Iの代わりに色々工夫して自分を一言で表して入れています。

例文4:
Exceptional communicator with a positive, outgoing personality seeks a Flight Attendant position with China Airlines. Strong customer service and computer skills.

訳と解説:
前向きで社交的な性格の、優れたコミュニケーターが、チャイナエアラインでの客室乗務員の職を求めています。 優れたカスタマーサービスとコンピュータスキルを持っています。

communicatorはメッセージを伝達する人、コミュニケーション力に優れた人のことを言います。このようにオブジェクティブの中で、自分のことをどう紹介するかも大きなカギになるので、センスを持って単語を選ぶようにしましょう。コンピューターのスキルは一見フライトアテンダントには無関係のようにも見えますが、とても得意な場合はこのように書くと、他の応募者との差別化が出来て、目に止まります。やはり今時はどんな仕事でも、コンピューターができるに越したことはないですからね。

例文5:
Looking to obtain a position as a flight attendant that utilizes my exceptional customer care skills, strong educational background, and proven ability to deal with people under all types of circumstances.

訳と解説:
卓越したカスタマーケアスキル、強力な学歴、そしてあらゆる状況下の人々との取引能力を活かせる客室乗務員としてのポジションを求めています。

無難で短め、一般企業に出すオブジェクティブに近い感じのものです。例文1〜4にはある、自分を説明する単語をこの例文5には使っていません。このように書くこともできます。履歴書の職歴部分、学歴部分がこの内容にマッチしていないといけません。

それでは、がんばってください!Good luck!!