英文履歴書のサンプル ごく一般的なクロノジカルレジュメの書き方

実際に英文履歴書を作成してみましょう。英文履歴書、Resume(レジュメ)など呼び名は色々あり、実は種類もいくつかあります。ただ、あまり種類や書き方にこだわる必要はなく、一番重要なことは、読みやすく、見やすく、あなたのセールスポイントが上手くまとめられた履歴書を作るということです。

ここでは、ごく一般的と言われている、クロノジカルレジュメの書き方を説明します。chronological(クロノジカル)つまり時系列に書かれたレジュメのことです。見やすいので一般に好まれます。まずはレジュメのサンプルをご覧ください。

以下のリンク↓をクリックすると、別ウィンドウが開き、レジュメのサンプル(PDFファイル)が表示されます。

resume_sample1

では、このサンプルレジュメを、順番にわかりやすく、柔らかく解説していきます。

個人情報、あなたの連絡先

Yuki Tanaka
1-2-3, Yamato-cho, Midori-ku, Saitama-shi, Saitama, 336-0926
Phone: (048) 456-7891
Mobile: (090) 1987-6543
Email: yuki_tanaka55@gmail.com

上記の部分ですね。名前、住所、連絡先の携帯番号やメールアドレスなど。

時々ここに書類のタイトルのように、わざわざResumeとか、Resume of 誰々などと入れる人がいますが、行の無駄遣いですのでやめましょう(笑)。大昔、英文履歴書は紙一枚に収めるのが理想と言われていた時代があったのですが、最近では転職歴が多かったり、みなさんのスキルも大幅にアップしていて、新卒でもない限り、一枚にはなかなか収められないケースがほとんどのようです。現在の目標としては、できるだけ2枚以内に全て収めるようにしましょう。そういうことで、ひと目見たら一目瞭然で何なのか分かるこの書類に、わざわざResumeとは書かなくていいわけです。書いた後に入れる改行と、このResumeという行で、合計二行損するからです。

それから、電話番号の記載の仕方として、プラス記号と国番号を書いてゼロを落とす、というのを鉄則のように書いている英文履歴書の書き方サイトや本をたまに見かけますが、日本国内の外資系に送る場合は、上のように書いても全然大丈夫です。

海外に送る場合は、Phone: +81-48-456-7891と書きましょう。81は日本の国番号です。住所の最後にJapanも入れます。

でもね、レジュメで重要なのは、そんなところではないのです。あなたを気に入って連絡を取ろうとしてくれた場合は、例え海外からでも、ちゃんと上の表記でも電話かかってきますよ。日本からの応募って分かっているんですから。

Objective(応募する目的や職種)

OBJECTIVE

Seeking a position that utilizes my 7 years of hotel wedding sales experience and management skills.

ここはなるべく簡潔に、ぱっと見て何の為のレジュメなのか分かるように書いてください。応募する職種名がはっきり分かっている場合はそれを書き、そうでない場合は、上のような感じで、こういうポジションを探しています、と書きます。

担当者が一番最初に見て判断するのがここです。長文は厳禁です。

Experience(職歴)

ここです!ここが一番大切な部分です。Reumeの肝です。ここでは、時系列で、現在/最近の職歴を一番先に、そこから過去のものへ遡るように書いてください。この部分は、英文履歴書の効果的な書き方という記事でも詳しく説明していますので、そちらも読んでみてください。

「物は言いよう」と昔から言いますが、同じ仕事内容、職歴でも、文章の書き方一つで読み手に与える印象は大きく変わってきます。嘘はいけませんが、どこを強調するか、どんな単語を使うか、じっくりよく考えて書いてください。

英文履歴書は、主語のI(私は、私が)を省いて、第三者が説明しているような客観的な書き方をします。この時に使われるのがaction verb(アクション動詞)と呼ばれる動詞です。be動詞でも大丈夫です(サンプルレジュメ参照)。サーチエンジンで、action verb resumeとキーワードを入れると、大量に検索結果が出てきますので、あなたが心を動かされる、これだ!と思う動詞を使って職歴を説明してみてください。作成時に、ここに一番時間をかけてください。

あなたをその会社のメンバーとして加えたいかどうかは、全てこのセクションに魅力を感じさせる内容が書かれているかどうかにかかってきます。

Awards(表彰/賞)

何もない人はこのセクションは書かなくていいです。でも、どんな小さな賞でも、自分の努力とスキルを生かした結果、もらったものがあれば、粋な英語に訳して書いておきましょう。パッと目を引きますし、レジュメの魅力がアップします。サンプルレジュメのAwardsセクションを参考にしてみてください。

Education(学歴)

日本語の履歴書のように、小学校や中学校は書かなくていいです。いつ入学したかもいらない情報です。このセクションには、最終学歴だけを書いてください。高卒の人は、どこの高校を何年に卒業、大卒、大学院卒の人は、どこの大学(院)の何学部を何年に卒業、メジャー(専攻)はなんだったか、学位は何を持っているかを書きましょう。

但し、最終学歴以外に留学経験がある方は、短期の語学留学であっても書いておきましょう。その場合、同じく時系列で、最新のものが先になるように書いてください。時系列で、それが最終学歴の後になっても、前になっても構いません。通った学校名、都市名、国の名前、通った期間を明記します。

Certifications(資格)

英検、秘書検、公認会計士など、資格はここに列記します。取得した年と月を明記してください。TOEICのスコアなどは、ランゲージのスキルの方に書いても大丈夫です。どちらか片方に書いてくださいね。

資格の英語名の書き方に関しては、英文履歴書の効果的な書き方という記事でも詳しく説明していますので、合わせてお読みください。

Computer Skills(コンピューターのスキル)

使える機種、アプリ名、システム名、とにかくちょっとでも触ったことがあれば書いてください。募集要項にエクセルが使える方、などと載っていた場合は、ここにエクセルがないとダメです。

Eメールで履歴書を送るとき、、、 担当者本当に全部読んでるの??という記事で、この辺りを詳しく説明しています。そちらも合わせてお読みください。

Language Skills(言語のスキル)

書き方の例:
English: Daily conversational level.
Japanese: Native tongue.

これ↑だと英語は日常会話レベル、Fluent(流暢)と書くには、ちょっと気が引けるレベルの方はこれを使うといいです。日常会話レベルといっても、人によって受け取り方が違うので、ちょっとぼやけます。これでかなり高いと判断してくれる場合もあります(笑)。日常会話ができるってことは、完璧とも言えますよね!?

TOEICを受けたことがある人は、横に点数と取得の何年何月までを書きましょう。

海外就職の場合は、日本語が大きなスキルになることを忘れないでください。母国語も必ず書きましょう。

References(信用照会先)

Available upon request. 求められたら提出します。

という決まり文句を最後に書いておいてください。Referencesは信用照会先、あなたの経歴を証明してくれたり、推薦してくれたり、そういう方の情報を、必要であれば提出させていただきますよ、という意味です。実際に企業から求められたら、転職なら前職の同僚や上司、新卒なら大学の教授などにお願いしないといけません。必ず提出するように言われるわけではないけすが、こう書く場合は、いざ提出を求められたら誰かにすぐ頼めるように、心づもりをしておいてください。

このセクションを書かなければ紙一枚に収まるのにな〜!、という場合は省いてしまって構いません。書いても書かなくても、提出するように言われる時は言われるのです(笑)。

作成時の参考図書(おすすめの本)

 外資系トップコンサルタントが教える英文履歴書完全マニュアル

今現在の一押しはこの本です。私とほぼ意見が似ています(笑)。

レジュメ作成ガイド系の本は比較的古いのが多く、これは2018年10月発売とまあまあ新しく、内容も良いです。書いている人が外資系トップコンサルタントというのも頷けます。訳せばいい、ただ書けばいい、ではなく、人と差をつけるコツが盛り込まれています。