外資系CAになるには? 募集と難易度の真実

久しぶりにこのホームページのアクセス解析をしてみて気づいたのは、「外資系CAになるには」のキーワードでサーチして、うちで一番人気の記事(総合アクセス数の多い記事)外資系航空会社に就職したい方へ 重要ポイント4つへいらっしゃる方が多いということです。それならば、もうちょっとそこへフォーカスして、あまりどこにも書かれてない真実と言うか、実はごくごく当たり前のことを、この機会に記しておこうと思いました。

外資系CAになる為の準備や、試験や面接対策などは、たくさんのホームページで簡単に見つけられますし、うちのサイトでも書類の準備や面接に関しては多く載せています。なので、今回はそれ以外のことに触れてみます。

外資系CAになるには?

大きな問題(もうこれ一つと言っても、過言ではないかもしれません)

ぶっちゃけ外資系CAになるのが”難しい”と言われているのは、現在日本在住の日本人の応募者の方に限ってお話しすれば、日本人向けの各航空会社の正式な募集に応募して合格しなければならないということです。なんだよ、そんなの当たり前じゃないか!とキレないでくださいね(^^;)。

これが何を意味するかというと、要するに海外ベースで働く場合のビザの問題、この一つにつきます。その国に住めて、かつ就労可能な種類のビザがないと、当たり前ではありますが、どの国でも働けません。CAに限らず、海外就職の一番のネックは、悲しいかな、いつもここなのです 🙁 。

つまり、外資系エアラインの公式ホームページからの募集で、日本人向けに出されている募集では、この部分が完璧にクリアされていて、ビザのサポートも含んだ上での募集なのです。そういう募集はどんなに多くても数ヶ月おきにしか発表されず、残念ながらいつでも好きな時に応募できるものではなく、必然的に競争率もとても高くなって、結果”難しい”ということになります。ただ、逆に言えば、そこさえクリアすれば、なるのは特に難しくない職業なのです。

例えば、今すでに海外に住んでいる方には、いきなりハードルがガクッと下がって、外資系CAは簡単に就ける職業であると言えます。日本から駐在で各地に行っている人の配偶者の方、例えばアメリカを例に取ると、駐在員向けのL1ビザの配偶者は、L2ビザで就労が可能です。私の周りにもお友達でユナイテッドのCAさんが数人います。ママ友なので、みなさん普通のお母さん達です。

または、学生さんですでに学生ビザを取得して海外に住んでいる方で、そのビザで就労が認められている場合(国によって違いますが、学生ビザの場合は時間数が制限されている場合も多い)、こちらで現地のCA募集広告は、時給でパートタイムもかなりの数が出ていますので、うまくやりくりすれば外資系CAの職に気軽に就くことができます。

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募集に関して

今、コロナがかなり落ち着いて、急に人の移動が活発になってきたことが影響して、はっきり言って、多くのエアラインがCAの職を絶えず募集しているというのが私の印象です。試しに、英語で flight attendant jobs near me や、cabin crew jobs near me などのワードで、googleなどで検索すると、現在地を利用して、募集記事を結果表示してくれますが、募集が一つも見つけられないという日はありません。

エアラインによっては常時募集している会社もあります。そして、その航空会社の公式ホームページの求人ページではなくて、いわゆる派遣会社、ジョブサーチのサイトにも、たくさん掲載されていますので、もしビザに関して問題のない方でCA職に興味のある方は、気軽に挑戦できるのでぜひ試してみてください。

この場合、near me ワードを入れて検索すると、ひっきりなしに募集しているのは国内線のCA職が多い印象です。私はシリコンバレー在住なので、仕事のベースがサンフランシスコ空港、オークランド空港、サンノゼ空港、その当たりがベースの勤務地の求人が出てきます。

さて、ここでちょっとハードルをあげて、flight attendant jobs Japanese と、Japanese (日本語)をキーワードに追加すると、募集は急にガクッと減ります。でも、あなた(日本人)の合格率はその分ぐ〜っと上がります。

参考までに、求人情報専門検索エンジンであるIndeedのサイトから、上のキーワードと勤務地アメリカで検索してみました。
以下が結果で、クリックすると別ウィンドウが開き、拡大して詳細が見られます。

クリックで拡大、別ウィンドウが開きます

 

上のサーチ結果を見ると、日本語を追加しただけで、結果は2件だけとぐっと数が減ります。場所はグアムとロサンゼルスの2箇所で、両方ともユナイテッド航空です。でも、応募の資格は決して難しいものではなく、他のCAの募集要項と同じで、日本語が話せる人に限るということを除けば、高卒以上、20歳以上、その他、仕事上必要な身体的な条件はいくつかありますが、年齢や性別等は一切問いませんので、当てはまる人は気軽に応募できることになります。

よく外資系CAのお給料は、年収は?というのも話題になりますが、この上の求人によると、

Starting hourly flight pay of $28.88/hour with top of base scale at $67.11/hour: Seniority based pay increases and additional compensation for language skills, lead positions, and international trips.

フライトの時給は 28.88ドルから始まり、基本給の最高時給は 67.11 ドル。年功序列による昇給と、言語スキル、主任職、国際線フライトに対する追加報酬があります。

 😀 余談ですが、ユナイテッドはお友達が数人いたので聞いたのですが、この会社は年功序列という、最近のアメリカではちょっと珍しいものを良い意味でも悪い意味でも、とても大事にしているのが特徴なのと、福利厚生はめちゃくちゃ良いそうです。お友達の一人は一人目のお子さんを産んでから数年もの間休職して、そのうち二人目のお子さんを産んで仕事に戻るタイミングをまた失い、いい加減仕事に戻らないと解雇しますよという正式レターをもらうまで、休職中ず〜っとベネフィットの一つである飛行機の無料利用を使って、毎年日本へ一時帰国をしていらっしゃいました。

外資系フライトアテンダントに合格する人が読む本: コロナショック後の航空業界の行方 現役外資系国際線CAがこっそり教えるエアライン就職への近道シリーズ Kindle版

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CAになる難易度は

ここまで書いたことをまとめると、募集要項にあるMust be legally authorized to work in 国名 (その国での就労が法的に許可されていること)の部分が、自分自身でクリアできなければ、日本人向けの、日本で試験をしてくれる航空会社の募集を待たないといけないので、競争率もあがって応募できる頻度も少なくて難しいということになります。これが現実です。

でも、忘れてはいけないのは、これは皆さんのスキルとは全く関係ないことなのです。そういう意味では、単純にCAになるのが難しいという言い方よりも、英語で言う、”Slim chance”(わずかなチャンス)、”Long shot”(遠くからの射撃、転じて難しい目標)である、という言い方の方が合っていますね。

そして、ビザの部分が自分自身でクリアできている方には、CAになる難易度は低い、ということも現実なのです。

まとめ

他国ベースのCAになりたい場合、学生ビザ、プラクティカルトレーニングビザ、配偶者ビザ、インターンビザ、ワーキングホリデービザなど、まあ、なんでもいいのですが、就労が許可されているビザを、もし一定期間でも入手できたら、CAの職に就くことは、それほど難しくありません。現地での国内線の募集はひっきりなしにあり、応募資格も他の職種に比べても緩く、特に高学歴や特殊スキルを要求されることもありません。それと、一旦パートでも採用されて、その会社に入り込んでしまえば、そこから永住権など、期限を心配しなくても済むビザのサポートをしてくれないとも限りません。

実はご存知の方も多いかと思うので、この際はっきり真実を書いてしまいますが、CAの職が特に諸外国で特別人気な職種ということもありません

人生の半分を日本、半分をアメリカで過ごした私にとっては、日本人のホスピタリティ、おもてなしの心は、世界一だと思っています。CA、FAなどと呼びたくなくなる、単なる係のおばちゃん感覚の客室乗務員や、飛行機というよりは、これは路線バス!?と言ったほうがぴったりのフライト、飛行機も何度も経験しました。バス飛行機とニックネームで呼ばれている、ある米系国内線は、座席の指定などはなく、ささっと乗って、ささっと降りる感覚で、客室乗務員も良く言えばフレンドリーで気さく、悪く言えばガサツで何もかもが雑で、すごく高齢だったりすると、こちらがときには手助けする感じです(笑)。

下は私の好きなCrazycocoさんの動画ですが、もちろん笑わせるために極端にはしていますが、とてもよく現実の雰囲気を掴んでいます 😆

 

さて、最後に私の強い希望ですが、もっともっと日本人の方にCAになっていただいて、その接客のクオリティーの高さで、お客様をハッピーにして、世界中で活躍していただきたいです。現地では、CA試験は決して難しくありませんもちろんCAになるために、対策用の学校に行ったりする必要もありませんし、英語力だって最低限のコミュニケーション能力があれば大丈夫です。なので、ちょっとした工夫をして、競争率の低めのところで戦う方法もあるのではと思いました。

先日、日本の友人と数年ぶりにばったり、こちらの日系スーパーで遭遇して、彼女は今はBritish Airwaysのグランドスタッフとして働いていると言っていました。バイトだそうですが、空港で働くのがとても楽しいと言っていました。元々接客業をしていた友人なので、すごく向いているのだと思います。British Airwaysの顔として、エアラインのイメージアップに貢献している姿が容易に想像つきました。旦那さんの転勤で、こちらに引っ越してきたそうです。ちなみに、日本にいた時の彼女が、特に英語が達者だったということはありません。

彼女は今のシフトと地上職が好きで、飛ぶ気は全くないのですが、もしもあったとしたら、一旦社内に入り込んで実績を積んでいるので、社内で違う部署に転職ということも、日本から応募する方よりも成功する確率が格段に高いのは明らかですよね。

こんな感じで、ちょっと突飛なアイディアではありますが、日本から正攻法で攻める以外に、ユニークかつ大胆な方法もあるので最後に書いておきます。

  • 海外のビザサポートをしてくれる全く別の職種や企業に応募して、とりあえず現地に住んでから転職する
  • ワーキングホリデーで現地に渡り、国内線などのバイトCAに応募する
  • 現地の語学学校で勉強しながら仕事をする
  • 現地の大学で留学しながら仕事をする
  • 現地の人と結婚する

外資系受験では、海外での仕事の経験、接客業の経験、海外生活経験があると受かりやすいです。もしも可能な人は、戦う土俵を変えてみるのも、もしかしたら早道になるかもしれません。

今回この記事を書くにあたって、外資系CAになるには的な情報を発信している多くのホームページをいくつか読んでみました。そして、私が思っていることに一番近いな〜!と思ったのはこのページでした。参考までに↓
注:外部サイトへ飛びます→外資系CAの難易度はそんなに高くない【ANA・JALより外資を選ぶ3つの理由】

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