アメリカのキャンセルカルチャーとネットでの誹謗中傷:考えさせられるネット利用のあり方

近年、アメリカにおいて「キャンセルカルチャー」という概念が注目を集めています。これは、社会的な発言や行動が問題視され、その結果、個人や団体が社会的な非難や批判に晒され、時には職を失ったり、信用を失ったりする現象を指します。これにより、人々は過去の発言や行動によって「キャンセル」されることを恐れるため、表現の自由や多様性に対しての懸念が広がっています。
アメリカでのキャンセルカルチャーの例を挙げると、有名俳優が過去の発言によって映画から降板させられるケースや、企業が特定の価値観に合わないとされる人物を広告から排除するケースなどがあります。また、SNSの普及によって、個人が過去の発言や行動を簡単に拡散し、批判の対象にすることが容易になりました。

日本でも、芸能人や公人に対するネットでの誹謗中傷が長く問題となっています。SNSを通じて匿名で攻撃的なコメントを投稿する人々が増加し、その影響は皆さん御存知の通り、かなり深刻です。有名人の一言一行が拡散され、時には大きな風評被害を引き起こすことや、最悪な場合、命を落とす人まで出てきているのが現実です。

こうした問題に対処するため、ネット利用のあり方について考える必要があります。人々が気持ちよく、便利な道具としてネットを使うためには、是非、以下の5つのポイントを考慮してほしいと思います。

情報の正確性を確認する

ネット上の情報は真偽が混在しています。感情に流されず、信頼性のある情報源を確認しましょう。

といっても、最近のホームページやブログなどは、既存のテンプレートを使えば、誰でも簡単に、ぱっと見がプロフェッショナルに見える外観のものを作成できてしまいます。もし、自分にとって大事な情報を確認したい時は、見極める方法としては、もっともらしいサイトの外観にとらわれず、複数の方法を組み合わせて真偽を確認してみてください。

複数の方法とは

  • 信頼性のあるソースを利用する:信頼性のある大手メディア、公式の政府機関、組織、企業などからの発表や報道を探す。
  • 複数の情報源を比較:同じ情報を複数の信頼性の高い情報源から確認することで、情報の一致性を確認できます。異なる情報源が同じ情報を提供している場合、情報の信頼性が高まります。
  • 情報の背後にある根拠を確認:情報がどのようなデータや証拠に基づいているかを確認しましょう。統計データや研究結果など、客観的な根拠がある情報は信頼性が高い可能性があります。
  • 著者や発信者を調査:情報を提供している人物や団体の信頼性を調査しましょう。その人物や団体の専門性やバイアスについて知ることで、情報の信頼性を判断できます。
  • フェイクニュースの典型的な特徴に注意:目を引くようなショッキングな見出しや、記事の内容が過剰に驚くべきもので、情報源や根拠が不明確な場合、フェイクニュースの可能性が大きいです。また情報が感情に訴えかけるだけで根拠が不足している場合、慎重に検証する必要があります。
  • ファクトチェックサイトを活用する: ファクトチェック専門のウェブサイトやプラットフォームを利用して、特定の情報が事実であるかどうかを確認することができます。日本だと、大手メディアや独立系のメディアがファクトチェック専門のページを用意していることが多いです。ファクトチェックのサイト一覧はこちら。

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適切な言葉でコミュニケーション

批判や意見の相違はあっても、適切な言葉でコミュニケーションを図りましょう。誹謗中傷は問題解決には寄与しません。

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過去の過ちを評価する

過去に誤った発言や行動をしてしまったということは、誰にでもあり得ます。過ちを認め、成長する機会と捉えましょう。

他人の視点を尊重する

自分とは異なる視点が存在することを認識し、対話を通じて理解を深める努力をしましょう。

自己肯定感の強化

ネット上での攻撃や非難に対して傷つかないよう、自己肯定感を強化することが大切です。自分の価値を他人の意見に左右されずに認識することが、メンタルの健康に繋がります。

結論

ネットの世界でも、キャンセルカルチャーや誹謗中傷から逃れるためには、情報の正確性を確認し、適切なコミュニケーションを心掛けることが重要です。他人を尊重し、過去の過ちを評価しながら成長する機会と捉えることで、より健全なネット利用が実現できるでしょう。

ちょうどつい最近、ジェニファー・アニストンがこのキャンセルカルチャーに対して発言しています。それについての日本語記事のリンクを下に貼っておきます。ちょっと、、、(大変言いにくいのですが^^;)和訳が今一つで、意味がわかりにくいので、Varietyというロスにあるニュースメディアに載った、オリジナルの彼女の記事はこちらです。その件についてのX(旧ツイッター)の書き込みがこちらです。

オリジナルの英語の方を見ていただくと、彼女の言いたいことがより伝わると思います。

『フレンズ』ジェニファー・アニストンがキャンセル・カルチャーに物申す

 

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