シリーズ第三話 ボブの就職活動 エピソード3

ボブの就職活動」 エピソード3
今回は、履歴書送付後のフォローアップに関してのお話です。応募したけれど、何の連絡ももらえず、ってありますよね。そういう時のフォローアップ、大切です。

▼今週の状況▼
求人広告に対して、何社か実際に履歴書を送ったボブ。連絡が来ないところに、フォローアップの電話をかけています。

◆シーン 20◆

Bob’s job hunting – Series Episode 3

<Bob has sent his resume to several companies. He is now calling those companies to follow up.>

B: Bob
C: Company

C: Acme Systems. How may I help you?
B: Hi, my name is Bob Jones. May I speak to Mr. Wagner?
C: I’m Steve Wagner. What can I do for you?
B: I sent in my resume a week ago in response to your ad for an Entry-level Computer Programmer. I was wondering if you had a chance to look through it yet?
C: I’m sorry. I’m a bit backed up right now but I’ll get to your resume very soon. I’ll make a note here to call you after I review your resume. How does that sound?
B: That sounds great. Thank you.
C: No problem. Have a nice day.
B: You too.

C: Zebop Software, Human Relations Department.
B: Hi, my name is Bob Jones. I’m calling about my resume that I sent in a week ago…
C: I’m sorry we don’t accept phone inquiries. We review all resumes that are sent to us, but because of the high volume, we can’t respond to each one. If you match the requirements for a position opening we may have, we will contact you.
B: Can I write to inquire?
C: Yes. But we usually don’t respond to those types of requests either. We accept resumes, evaluate skillsets and contact only those that match the closest to each opportunity.
B: Ok. Thanks.
C: Thank you for calling.

 

◆シーン20の解説◆

★sent in
ボブは「履歴書を送った」というのを、毎回sentではなく、sent inと言っています。もちろんinを入れなくても意味は通じますし、入れても入れなくても文章としては正しいです。inを付けると、もう少し「提出した」「あなたのところへ送ったよ」の意味が出ます。
sentだけだと、ただ「ポストに入れた」、「郵送した」、「出した」のニュアンスが前に出ます。この二回の電話表現では、二回とも「(貴社に)送った」「(そちらへ)送った」の”貴社に”、”そちらへ”の部分が省かれているので、このinがボブの口から自然に出てくるわけです。

★in response to~
(訳)~に対して、~に答えて
~の募集を見て・・・と言いたい時の決り文句です。会話や電子メールで頻繁に使われます。

★I was wondering if~
これは定番の表現で、控えめにものを聞きたいときの表現です。
~かしらと思っているのですが・・・
こういう控えめな表現はとても大事です。英語はいつも表現がストレートと思われている方が多いかもと思いますが、控えめな表現もたくさんあります。いきなり電話して向こうの様子を窺うわけですから、くれぐれも下のように、

Did you look at my resume yet?(僕の履歴書、もう見てくれましたか?)

等と直接的に聞かないようにして下さい。これだと責めてる感が満載で、感じがよくないです。

★I’m a bit backed up…….
これは、やることが山積みになっていて、身動きが取れない様子を表現しています。いっぱいいっぱいなんだよと相手に伝えたい時に、便利で粋な表現です。つまっているという意味なので、ちょっと汚い例で恐縮ですが、下のようにも使えます。
The toilet is backed up. (そのトイレつまってる。)

★How does that sound?
それがどんな風に聞こえるか?ということで、何かを提案した後に、「それでどう?」「これでいかが?」「というのでは、どうかね?」と意見を聞く口語的な表現です。

★phone inquiries
(訳)電話での問い合わせ、電話での照会
inquireはその動詞で、「問い合わせる」、「照会する」

★high volume
(訳)大量、量の多いこと

★evaluate
(訳)評価する、判断する、価値を見定める

★skillset
(訳)スキル
日本語の単語には複数形がないので、スキルとしかいいようがないんですが、これはa set of skillsの感じで、その人が持っている、いろいろなスキル、技術、技能全部あわせたもの(セット)のことです。job huntingでは、かなりよく使われるんですが、新語っぽいので普通の英和辞典などには載っていないかもしれません。ちなみにアメリカのYahooやgoogleとかでskillsetと入れて検索してみると、いかにたくさん使われているかがわかると思います。英語力と○○と△△が、皆さんのスキルセットですね。(というように使います)

◆シーン20の全訳◆

ボブのジョブハンティング – シリーズ、エピソード3

<ボブは何社かに履歴書を送りました。そして今、その会社に、フォローアップの電話をかけています。>

B: ボブ
C: 会社

C: アクメシステムズでございます。
B: こんにちは、私、ボブ・ジョーンズと申します。ワグナー様はいらっしゃいますか?
C: 私がスティーブ・ワグナーですが、どういったご用件でしょうか?
B: 私、貴社のエントリーレベルのプログラマー職の求人広告に対して、一週間ほど前に履歴書を送らせていただきました。ご覧になっていただけたかどうかと思いまして・・・
C: 申し訳ないですが、現在目を通していない履歴書がかなりたまっておりまして・・・もう少しで、貴方の分を拝見させていただけると思います。書類審査が済み次第、お電話させていただくよう、メモを残しておきますよ。それでいかがですが。
B: ご配慮ありがとうございます。
C: どういたしまして。では、良い一日を。
B: そちらも。

C: ジーボッブソフトウェア、人事部でございます。
B: こんにちは、ボブ・ジョーンズといいます。一週間ほど前に履歴書を送付させていただいたんですが、、、
C: 申し訳ございませんが、お電話でのお問い合わせはお受けしておりません。私共は、送付いただいた全ての履歴書を拝見させていただいております。ですが、量が非常に多い為、お一人づつにご回答することはできない状況です。もし貴方様が、当社の空きポジションの応募資格に適合して
いらっしゃる場合は、こちらからご連絡致します。
B: 書面で問い合わせることはできますか?
C: それは構いませんが、ただ通常そういった書面でのお問い合わせにもお答えいたしておりません。履歴書をお預かりして、お持ちのスキルを審査させていただき、各ポジションに一番最適な方々へのみ、ご連絡をさせていただいております。
B: そうですか。わかりました。
C: お電話ありがとうございました。

いかがでしたでしょうか?ボブくん応募したのですね。応募後のフォローアップ、大切ですね。出してしばらくして連絡がなかったら、フォローアップしてみましょう。これは、色々なケースがあると思いますが、比較的中小企業で向こうの人数が少なくて、単に担当者が忙しいという場合は、連絡することで印象に残るというメリットもあるかもしれません。熱心に問い合わせてくれる応募者に悪いイメージは持ちません。

逆に、このスキットの二社目のような感じのところもあると思います。超人気企業で、または人気職種で、書類審査通過者のみに連絡という感じのスタンスの場合。これはまあこれで、仕方ないですが、担当者が感じ良かったりすると、名前から調べて、今お答えはできないけれど、あなたの履歴書はちゃんと受け取ってますよと言って安心させてくれる場合もあります。何れにしても、聞くは一時の恥、時間もお金もたいしてかかるわけではないので、フォローアップはしましょう。運が良いと、あなたのポジティブな明るい声を、先方に聞かせるチャンスになるかもしれません。