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アメリカ妊娠出産事情

個人的にタイムリーな話題ということで、アメリカ妊娠出産事情です。
といっても日本の今時の妊娠出産事情についてすごく詳しいわけではない
のでうまく比較できるかわかりませんが。
ただ、一つアメリカならではの特徴としていえるのは、出産にまつわる方
法の変化やあらゆるルールの変更(時には法律の変更)が非常に早いという
ことです。情報はめまぐるしく変化し、極端に言うと、去年出産した人の
情報は、もう古くてうのみにできないなんてこともあります。
例えば、妊娠初期につわりがある人には、今は当然のようにつわり止めの薬
が処方されますが、一昨年出産してつわりで苦しんだ人は、そんなのもらえな
かった、薬自体の使用が一般的でなかったとこのと。同じく一昨年出産した
別の知り合いの一人は、まだテスト段階だったこのつわり薬に、同意書に
サインして試験的使用をしたそうです。彼女のつわりはものすごくひどかった
ので、決心して使用したそうですが、だんなさんは最後まで試験使用に反対
意見だったそうです。でも妊娠期間中問題もなく、ヘルシーな赤ちゃんが
生まれています。
リィの場合は最初の診察で、「つわりありますか?」「ええ、少し吐き気が」
「じゃ、お薬処方します。こっちの薬はひどいとき。そっちの薬は症状が
軽い時に飲んでください。」ってな感じで風邪薬でも渡すかのようにくれ
ました。妊娠してるのに薬なんて飲んでいいのー?なんて思ったんですが、
なんせはじめての経験なもので、職場で聞いたところつわり薬は最近のもの
なんだーということが判明。
それと法律。2002年の1月にできた、できたてほやほやの法律で、カリフォル
ニアとあと確か二つの州(どこか忘れました、すいません)で、施行された
んですが、母乳育児をする母親を、その雇用主がサポートして母乳育児を
働きながらにして可能にする手伝いをすること、というやつです。
こういった系の法律はいつもカリフォルニアはどこよりも早く取り入れるので
心からI love California.です。
現在カリフォルニアでは、産後3ヶ月以内に職場に戻る女性が33%、産後
6ヶ月以内に職場に戻る女性が66%います。この現実をふまえた上で、
米保健社会福祉省が推奨する「母乳育児一年間」を目標とするには、雇用主
の協力が不可欠であるということでできた法律です。具体的には、雇用主は
職場内にプライバシーの保たれた部屋を用意し、女性が母乳を搾乳できる
環境を作ること。母乳を保存するための冷蔵庫を用意すること。搾乳のための
ブレイクタイムをとることを許すこと、等などです。守らない雇用主には罰金
が課せられます。ワーキングマザーには涙の出るくらいうれしい法律です。

次に、日本では母親学級というのがありますよね。出産前の準備クラスも
アメリカはユニークです。有料のものから無料のものまでいろいろあるんです
が、まずほとんどの人が受けるのがChild birth classといって、妊娠期間中
の体の変化や実際のお産について等、まぁありとあらゆる情報をカバーして
います。その他は母乳育児クラス、赤ちゃん用マッサージクラス、他に兄弟
姉妹がいる赤ちゃんの育て方クラス、双子三つ子ちゃんクラス、初めての
パパママクラス等、まだまだいっぱい種類があります。リィがとても感動して
参加してよかったなーと思ったのが、Infant CPRクラスです。CPRは
cardiopulmonary resuscitationという難しい用語の略なんですが、いわゆる
心肺機能蘇生術というんでしょうか、人工呼吸の方法や、のどに何かがつ
まった時の対処法、いわゆる救急救命方法のクラスです。infantはゼロ歳児、
つまり乳児、幼児、赤ちゃんのことです。講師は現役の警察官の方で、非常
に勉強になりました。CPRには赤ちゃん用、子供用、大人用と3種類あって
全部やり方が違うのですが、将来大人用、子供用も受けてみるつもりです。
やはりこのCPRにも最新のやり方というか、研究に研究を重ねた結果現在は
こうするのが確実、という方法があって、現時点での最新の方式を学んだ
わけです。ケースによって、救急車が到着するまでの数分間の間に、人一人
の命を救ったり、また後々の障害を防ぐことができるんだということを
改めて認識しました。CPRクラスにいたく感動した私は、次の日会社で何人か
の同僚に得意げに話したところ、なんのことはない、何人もの同僚が赤ちゃん
用に限らず何らかのCPRのクラスをとったことがあり、実際に近所の人の命を
それで助けたなんて話もありました。家族、友人、あるいは全く知らない人
のためでも、緊急の場合にできることを自分達でしよう、命を救おう、その
ために勉強しよう、という意識は、ここアメリカはとても高いように思い
ます。

次に麻酔のお話。アメリカでは無痛分娩が主流なのはご存知の方も多いかも
しれませんが、そのやり方も最近はユニークです。先月中旬に同僚の奥様
が出産されたんですが、無痛分娩の中で一番ポピュラーなエピドゥラルという
のを彼女は選んだそうです。(無痛にもいろいろ種類があります)
これは、日本でもやっている方式で、背中に管を通して麻酔液を流しいれる
方式ですが、こちらではなんとスイッチのついたコードを渡されて、自分で
好きなときに麻酔液を流しいれることが出来るんです。陣痛が何度か来る
間に、例えば少し麻酔が切れてきて痛いな、と思ったらスイッチをプッシュ。
しばらくたってまた痛くなってきたらプッシュ、という感じでベッドに
寝ながらにして自分で麻酔の追加ができる仕組みです。もちろん精巧な仕組み
になっていて、苦しさにまぎれて立て続けに3回押しても3倍の量が一気に
流れるようなことはなく、必要な量だけ入るように制御されています。
おかげで、この同僚の奥さんの場合、最後の出産クライマックスで、いきむ
ように指示されるまではずっとすやすやと眠っていたそうです。痛みがなく
ベッドに横になっているだけなので、寝てしまったとのことです。
このエピドゥラルというのは、麻酔で麻痺しても、ちゃんと赤ちゃんを
押し出すことはでき、意識もはっきりしていて、赤ちゃんにも麻酔液が
いかないので一番人気なんだそうです。
出産に立ち会う人、パートナーのことをコーチ(coach)と英語で呼びますが
いつも夫とは限らず、シングルマザーであれば、お友達であったり、お母
さんであったり、レズビアンのカップルであればガールフレンド、男性のゲイ
カップルであればボーイフレンドという感じです。出産クラスでも当然パート
ナーはコーチと呼ばれ、よっぽど確実にその人の夫であると分からない限り、
講師も慎重でyour husbandとは呼びません。
ゲイカップルは養子をとる人も多いですが、男性同士であれば代理母をお願い
してさらに卵子の提供を受けて出産、女性同士であれば精子の提供を受けて
どちらかの女性が出産される場合もたくさんあります。
アメリカ今時妊娠出産事情でした。

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